「守る力」とは
- 貯めた資産を詐欺やぼったくり、不要な保険、悪徳な金融商品から守り抜く
- 税金や資産管理の知識をつけ、築いた財産を失わないようにする
「貯める・稼ぐ・増やす・使う」をすべて実践した最後に、築き上げた資産を失わないための「守る力」が必要になります。資産が増えるほど、あなたを狙うリスク(詐欺、税金、身内のトラブル、自分自身の油断)は確実に大きくなります。え、ここでこんなに取られるの!?という機会も増えてくるかもしれません。
資産を守りながら賢く使うために、意識すべきポイントを考えてみましょう。
資産の「守り方」と意識すべき3つのポイント
1. 「甘い話」は100%詐欺と断定する(ぼったくり・詐欺の排除)
意識すること: 資産がある人の元には、銀行、証券会社、知人から「特別なおすすめ商品」や「高利回りの投資話」が必ず舞い込んでくるそうです。
対策: 世の中に「元本保証で高利回り」の投資は絶対に存在しません。普段ニュースを見ていても、詐欺事件のニュースちょくちょくありますよね。こんな高利回りあり得ない!というような利率だったりしますが、自分が理解できない複雑な金融商品や、向こうからアプローチしてきた儲け話はすべて「罠」とみなして一歩も近づかないのが鉄則です。
2. 「生活のインフレ」を自制する(最大の敵は自分の見栄)
意識すること: 資産が増え、使う力を実践していくと、金銭感覚が麻痺しやすくなりますよね。
対策: 高級車やタワーマンション、ブランド品など「他人の目を意識した支出(見栄)」に際限なくお金を使い始めると、いくら資産があっても一瞬で底をつきます。「自分にとって本当に価値があるもの」にだけお金を使う軸をブラさないことが最大の防御です。お金を持っている人ほど実は倹約家で質素な暮らしをしている、なんて話もよく聞きます。
3. 「法と制度」でカチッと固める(税金・トラブル対策)
意識すること: 資産が増えると、税金の負担や、万が一の相続・離婚・ビジネス上のトラブルによる損失インパクトが甚大になります。
対策:
- 税金対策: 適切な節税(法人化や控除の活用)を学び、合法的に手残りを増やす。私も少しずつ勉強中です。
- 保険の最適化: ネット保険などの「掛け捨て」で、大きな被災や賠償リスクのみにミニマムに備える。定期的に保険を見直すことをお勧めします。解約できるものは思い切って解約しましょう。
- 法的備え: 遺言書の準備や、契約書を必ず交わすなど、人間関係のトラブルでお金を失わない仕組みを作っておく。あの時こうしておけば、ということがないようにしたいですね。
「守る力」の教え方
1. 世の中の「投資詐欺ニュース」を一緒に見て、裏側を話し合う
テレビやネットで頻繁に報じられる「SNSを使った投資詐欺」や「絶対に儲かると嘘をついて現金をだまし取った事件」のニュースを、親子で一緒に考える方法です。繰り返し親から子に伝えることでお子さんの脳裏に焼き付きます。実際、私も親からクレジットカードの使いすぎなどは耳にタコができるほど言われて育ちました。
具体策:詐欺事件のニュースが流れた際、子供に「この犯人は『何もしなくても、お金を預けるだけで毎月10万円増えるよ』って嘘をついて騙したんだって」と概要をできるだけシンプルにして簡単に説明します。その上で、「もし本当にそんな甘い話があるなら、犯人はわざわざ他人に教えないで、自分だけでやればもっと大金持ちになれるよね? なんでわざわざ見ず知らずの人に声をかけたと思う?」と問いかけ、詐欺師の狙いを一緒に考えます。
育つ力:「運営(仕掛けた側)が確実に儲かる仕組み」を見抜く目が養われます。将来、「絶対に儲かる投資話」などの詐欺に出会ったときに、「何か裏があるぞ」と疑う防衛本能(守る力)のベースになります。
2. 「友達の目(見栄)」のために物を買わない訓練をする
資産を失う最大の原因である「生活のインフレ(見栄のための浪費)」を、お子さんの持ち物を通じて自制させます。
具体策:お子さんが「友達のみんなが持っているから、◯◯◯が欲しい」と言ってきたとき、あえて立ち止まらせます。「みんなが持っているからじゃなくて、あなた自身に本当に必要なものなの?」と問いかけ、他人の目を基準にお金を使わせない訓練をします。本当に必要かどうか、数日〜数週間考えさせるのもいいですね。私も、何日も考えて、やっぱり必要ない、と思い直す時がちょくちょくありますから。
育つ力:「他人に自慢したい、格好つけたい」という理由の支出をカットする自制心が育ちます。大人になってから、高級車やブランド品に溺れて資産を溶かすリスクを未然に防ぐことができます。不思議なものでお金を持っている人ほど質素な生活をしていたりしますよね。
3. お小遣いの「貸し借り禁止」と「家族間でも約束のメモ(契約)」を作る
人間関係のトラブルによってお金を失うリスクを、家庭内のルールで学びます。
具体策:まず「友達とのお金の貸し借りは絶対にNG」という防犯ルールを徹底します。その上で、例えば子供が親から一時的にお金を借りる(または高価なものを買ってもらう)ときは、「いつまでに、どうやって返すか(またはお手伝いをするか)」を、手書きの「約束のメモ(簡易的な契約書)」にサインさせます。
育つ力:「お金のやり取りには、口約束ではなく必ず証拠(ルール)が必要」という法的な防衛意識が身につきます。大人になってから悪質な契約書に騙されたり、知人の借金の保証人になって破産したりするリスクを遠ざけます。
資産が増えてきてトラブルになる人間関係は、最も深刻で数が多いのは「家族・身内」とのトラブルだそうです。トラブルになる人間関係の「種類」と「厄介さ」について補足しておきます。
1位:家族・身内(最も深刻で逃げられない)
宝くじの高額当選者や資産家のデータを見ても、最も泥沼化しやすいのは身内です。
具体的なトラブル: 「相続」「金銭の無心(貸してほしい・買ってほしい)」「親戚の急増」
なぜ起きるか: 他人なら「関係を切る」ことができますが、血縁関係があると「持っている人が払うのが当たり前」「家族なんだから助けてくれてもいいじゃないか」という甘えや嫉妬が生まれやすいためです。生前贈与や遺産相続をめぐって、これまで仲の良かったきょうだいや親子が絶縁するケースが非常に多いそうです。
相続関連以外でも、投資で成功した件を兄弟に話したところ、その兄弟さんも同じ銘柄に投資をしていたが、株価上昇前に手放してしまい大きな利益を逃していたそうで、兄弟仲が悪くなった、という話も聞いたことがあります。投資の成功体験は自慢したり誰かに話したくなるものですが、同じような境遇の人としか分かり合えないのかもしれませんね。
2位:友人・知人(関係が崩壊しやすい)
資産の増加をオープンにしてしまうと、それまでの対等な関係が失われちゃうんですよね。
具体的なトラブル: 「マルチ商法の勧誘」「奢ってもらうのが当たり前になる」「見えない嫉妬」
なぜ起きるか: これまで同じような生活水準だった友人が、急に資産を持ったと知ると、強い「嫉妬」や「劣等感」を抱かれやすくなります。また、「あいつは金を持っているから、これくらい払わせても平気だろう」と都合のいい財布代わりにされ、最終的に疎遠になるパターンが後を絶ちません。
ただこの場合は、自分の思い過ごしもあるかもしれません。今までそんなに連絡が来なかったのに、資産の内容をオープンにした後から連絡頻度がやたら多くなったりしたら要注意かもしれませんね。またそれとは逆に、旧友たちに対して、知らないうちに優越感を持ってしまうとそれが知らぬ間に態度に出ます。そうすると、友人たちが離れていきますのでこちらも注意したい内容です。
3位:詐欺師・怪しい業者(狙って近づいてくる)
「資産がある」という情報が漏れた途端に、プロの犯罪者やぼったくり業者がターゲットとしてロックオンします。
具体的なトラブル: 「SNS型投資詐欺」「未公開株の勧誘」「怪しい不動産投資」
なぜ起きるか: 詐欺師は、資産がある人が抱く「もっと増やしたい」という欲や、「誰かに認められたい(承認欲求)」という心の隙を突くプロだからです。最初は丁寧なお客さま扱いをされるため、本人は騙されていることに気づきにくいのが特徴です。ニュースで投資詐欺の被害総額を聞くと驚くほど大きな時があります。お金が増えてくると知らぬ間に守る力が緩んでしまうのかもしれません。
SNS型ロマンス詐欺の概要について
SNS型ロマンス詐欺の認知件数は 5,604件(+1,780件、+46.5%)
被害額は、552.2 億円(+151.4 億円、+37.8%)と、認知件数、被害額ともに前年に比べて増加しているそうです。
出典:警視庁・SOS47特殊詐欺対策ページ
内閣府のホームページでも特殊詐欺などの件数と被害額を確認できますので参考にしてください。
私の実家の近所の資産家さんが空き巣に入られたこともあります。その家が資産家というのは私も親から伝え聞いて知ってはいました。こういう情報はどこかから漏れてしまうんですよね。詐欺師だけではなく空き巣などにも注意が必要ですね。
まとめ
人間関係のトラブルからお金を守るための答えはシンプルです。
「どれだけ資産が増えても、その額を絶対に誰にも言わないこと」家族であっても、具体的な資産額をオープンにする必要はありません。お金持ちであることを隠す(「守る力」を発揮する)ことこそが、大切な家族や友人との良好な人間関係を維持するための最大の防衛策になります。
守る力とは、ケチになることではなく、「自分がコントロールできない理由(詐欺やトラブル)で、大切な資産を理不尽に奪われないための知恵」です。不条理にお金を奪われないための「心の盾」になります。
この盾(守る力)があるからこそ、安心して「使う力」を発揮し、人生を謳歌できます。
お子さんが「欲しい!」と感情的になったときこそ、一歩引いて「仕組みを疑う」「自分の本心に聞く」「ルールを確かめる」という3つの習慣をプレゼントしてあげてください。
自分が知らないルールがまだまだ世の中には多いんだなと感じます。少しずつ勉強して守備力を高めていきましょう!
子育て世代に知っておいていただきたい「守る力」も以下の記事にまとめましたので、ご興味のある方はぜひアクセスしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

